おいしい焼き鳥を食べたい時ありますよね。西麻布の「一歩」さんはどうでしょう。きれいな素材、ていねいな仕事で、質も品も良い焼き鳥を食べることができます。お酒の種類が豊富、味を引き立てる酒器、すっきりした店内、気持ちの良い接客です。価格帯は「特別な日仕様」、コスパは高く、大満足です。
神宮前―青山―赤坂―六本木―麻布(JAARA)は歩くだけで楽しい街。おいしいお店があればいっそう楽しくなりますね。
※ JAARA(ジャーラ)は[神宮前―青山―赤坂―六本木―麻布]の街の連なりを指す造語です。
§ 店構え
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焼鳥・軍鶏鍋 一歩
03-3797-0887
西麻布2-13-15 パールハイツ B1
広尾駅より徒歩10分 六本木駅より徒歩10分 乃木坂駅より徒歩10分
渋谷駅より新橋駅行きのバスで10分位
営業時間・定休日(要確認)
ランチタイム[月、火、木、金] 11:30~14:30(L.O14:00)
ディナータイム[月~土] 17:30~23:30(L.O.22:30) *土曜は売り切れ次第閉店
定休日 日曜、祝日
§ とってもおいしく食べて、生ビールと日本酒カップを2人で4つ飲んで、お一人様 6,160 円也
この日のお会計はこんなです。
お通し(500x2) 1,000
ラガービール(瓶) 700
日本酒カップ(800x4) 3,200
白レバームース(バケット付)900
ぎんなん串(320x2) 640
ごぼうの揚げ物 600
焼鳥7本 2,180
バケット追加 350
焼鳥5本 1,270
鶏がらスープのラーメン(750x2) 1,500
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合計 12,320
( 1人当たり) 6,160
(すべて内税)
§ 気付かなかった地下のお店
2022年11月の某火曜日にツレと探訪。「青山公園」でお月さまを見てから墓地下へ。そこから西麻布の交差点の方へ向かいます。「ここら辺も変わったねえ」などと話しながら道の右側を進むと、気づかなかった焼鳥屋さんの看板が。もう少し行くと交差点というところ。お店は地下のようです。
通り沿いの表に出ていたメニューを見て「ここにしようか」と階段を降ります。引き戸を開けると御店主が出てきてくれました。「予約もなにもありませんが……2人です」。「どうぞ」ということで、7時半をだいぶん回ったころに入店。
§ センスを感じる店内
入ると右と左に通路があり、左の方へすすむと開放的なフロアへ。焼鳥を焼く台の前のカウンターに着席します。フロア内は木の一枚板を使ったようなテーブルが配置されています。
通路を右へ行った方のスペースは見通せませんが、全体でざっくり70人は入れるのかな、というくらい広々としています。店内は古い割烹居酒屋のような雰囲気がありながら、照明の工夫もあり、アートっぽいセンスを感じます。
§ ひとつひとつがおいしい
まずは瓶ビールを注文。お通しはジャガイモの濃厚スープ。冷えた体にしみ込みます。ボードにある本日のお品から白レバームース(バケット付)、ぎんなん串、ごぼうの揚げ物を注文します。ムースは品の良いあじわい。ひとつひとつのお料理をおいしくいただきます。
次のお酒を何にするかとメニューを見ると「ワンカップ酒」が。興味深げな私におかみさんが「見るだけ見られます?」。持ってきてくれたお盆には、「紀土」「貴」「石鎚」「一献」「東北泉」など銘酒のカップ酒が十数本。「ひやおろしもありますよ」と御店主。
御店主によると、コロナ禍でのお客さんへの配慮からワンカップを供してみたところ、これがなかなかの好評とのこと。「紀土が一番人気です」
「あたごのまつ」があったのでそれをいただきます。ワンカップと侮るなかれ。銘酒、純米のワンカップというのがあるのでした。
「2人で分けて飲めますか」というと、「グラスで飲まれる方もいらっしゃいますよ」とおかみさん。短い脚の付いたグラスが2つ来て、それにワンカップから注いで飲みます。おいしい。「あたごのまつ」はやはりおいしい。
§ ていねいな焼き上がり
一品が進んだところで焼鳥。おまかせがあるようなので聞くと「何本でもお好みの本数を」というので7本を注文。ささみ梅じそ焼、ハツ、ねぎま、せせり、砂肝、手羽などが、焼き上がり順に供されます。どれもおいしい。
ハツがおいしいのがうれしい。ハツは焼鳥の決め手のひとつです。砂肝はほどよい歯ごたえ、手羽の焼き加減もいい感じ。いずれもていねいな焼き上がりです。
§ 味を引き立てる酒器
お酒はワンカップを続行。高知のお酒ということで「南」。これには一緒に、タンブラーを小さく丈を低くしたような薄手のガラス器が来ました。好みの程度に冷えたお酒をこれに注いで飲みます。味が引き立ちます。
ワンカップはその後、岩手の銘酒「月の輪」、再び「あたごのまつ」をいただいて計4合。
焼鳥は追加で5本。「ししとうを入れてください」とお願いし、ポンチリ、ししとう、うずら卵、レバ、皮。うず玉の黄身が半熟なのがすごい。皮は表のパリパリと中のもちもちの具合が絶妙です。
§ お客さまさまざま
入店したときは若い男女の4人連れがテーブルに着いていました。私たちの後からもお客さんが次々と来店。男女のグループ、男性のグループ。1人の方もいるようです。「ちょっと一杯、おいしいものを落ち着いて」という時にいらっしゃるのでしょう。
〆は鶏がらスープのラーメン。味わいあるスープ、蒸したあさりが入っているのがうれしい。
お料理とお酒を十分堪能して、10時前にお勘定。
§ 「一歩」さんのまとめ
焼鳥を焼く御店主をカウンターから見ると、とてもていねいに仕事をしていらっしゃるのがよく分かります。ひとつひとつがおいしいお料理、さまざまな銘酒を素敵な酒器で味わえて大満足。誰かに紹介したくなります。ぜひまた来たいお店です。きょうも思い出に残るごちそうさまの一日になりました。
▽「一歩」さんのフェイスブック
▽一歩 (ippo) – 乃木坂/焼鳥/ネット予約可 | 食べログ (tabelog.com)
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