【 JAARAで散歩】表参道のビル工事のフェンスに描かれていたのは工芸アートの優秀作品だった

         


 
 工事現場を囲うフェンスは、このごろさまざまな工夫がされています。表面が写真やイラストになってるのもあります。表参道で見かけたフェンスには、なにやらアートのような写真が並んでいました。作者の名前があるのを手掛かりに調べると、ロエベ(LOEWE)財団クラフトプライズの優秀作品なのでした。
 
 神宮前―青山―赤坂―六本木―麻布(JAARA)は歩くだけで楽しい街。目的があれば歩くのがいっそう楽しくなりますね。
※ JAARA(ジャーラ)は[神宮前―青山―赤坂―六本木―麻布]の街の連なりを指す造語です。

§ 目を引くアートのフェンス

 表参道A1出口を出たところにあるフェンスです。普通と変わっているので目を引きます。
 

 
 アート作品のようです。ずっとならんでいます。
 

 

 

 
 作者の名前が書いてあるので調べると、「ロエベ財団 クラフトプライズ2023」のファイナリスト30人の作品なのでした。
 
 ロエベ財団 クラフトプライズ2023

§ 大賞は日本の作家

 30人は、2700以上の応募から選ばれたとのこと。
 「KOGEI STANDARD」のウェブサイトの記事
 The Exhibition of the “LOEWE FOUNDATION Craft Prize 2023” Will Be Held | Exhibition • Event Information | Insight | KOGEI STANDARD | Online Media for Japanese Crafts
 
 本年度の大賞は、稲崎栄利子さんによる「Metanoia」。陶磁器の極小のパーツを複雑に集積して造形した作品です。フェンスに写真がありました。
 

 
 稲崎栄利子 ── 幻想的なフォルムと、想像を超える精緻な技術。【注目の伝統工芸作家インタビュー vol.2】 | Vogue Japan
 
 特別賞は「Transfer Surface」の渡部萌さん
 

 
 それと、「The Watchers」のDominique Zinkpeさん(ベナン)でした。
 

 
 日本の作家が大賞と特別賞に選ばれているのが誇らしい。
 30人の作品は展覧会に。ニューヨークのノグチ美術館の中の「Isamu Noguchi’s Studio」で(5月17日から6月18日)。会場はイサム・ノグチが晩年に創作活動をして過ごした場所で、今回の展覧会で初めて公開とのことです。
 
 LOEWEのページに動画があります。

 Loewe Foundation Craft Prize | Discover the thirty finalists work
 
 YouTubeにもありました。

 
LOEWE FOUNDATION The Room
LOEWE FOUNDATION The Room – Artworks

§ 知らなかったけどすごそう

 この「ロエベ財団 クラフトプライズ」は、2016年の創設で、芸術的なクラフトを支援する文化活動のようです。
 「ロエベ財団」は1988年にロエベの創業者ファミリーが設立。クラフト(工芸)のほか、詩歌、舞踏、写真、アートなどの伝統を保護しているとのこと。
 
 ロエベ財団 クラフトプライズ2023
 
 「ロエベ(LOEWE)」は、レザーやファッションを扱うスペインのブランド。1996年に、ルイ・ヴィトンなどの高級ブランドを抱えるコングロマリット「LVMH モエ・ヘネシー・ルイ・ヴィトン(LVMH Moet Hennessy Louis Vuitton SE)」の傘下に入っています。
 ものすごい高級ブランドのようで、私はこれまでご縁がありませんでした。これからもないと思います。
 
 フェンスがあった改修中の「理想表参道ビル」(ONE表参道)には、LOEWEが入っていたのでした。現在は隣のビルでやっているようです。
 

 
 ちなみに、このLVMHの傘下には、LOUIS VUITTON (ルイ・ヴィトン)、Dior / Christian Dior (ディオール/クリスチャン・ディオール)、GIVENCHY (ジバンシー)、FENDI (フェンディ)、LOEWE (ロエベ)、CELINE (セリーヌ)、KENZO (ケンゾー)、BERLUTI (ベルルッティ)、GUERLAIN (ゲラン)などが入っているそうです。
 気の遠くなるような話で、世の中って、こんなになっているのね、と思いました。
 
 ロエベ – Wikipedia
 LVMH – Wikipedia
 

§ 表参道の工事フェンスのアートのまとめ

 ファッションの高級ブランドは、至高の工芸品ともいえるでしょう。職人の誇り、クラフトマンシップを携えていると思います。ですから文化事業を進めるのは理にかなっています。高級ブランドの商品にはご縁がありませんが、鍛錬した技術と熱い想いを込めたモノづくりには接したいと思いました。きょうもいい一日になりそうです。
 
【 JAARAで散歩】これまでの「神宮前で散歩」
▽原宿・表参道の歴史と広がりをたずねて 神宮前交差点へ
▽気鋭の書と大家の絵に圧倒される パブリックアートを見に明治神宮前<原宿>駅へ
▽デザイナーズマンションの先駆けを見に 神宮前の「ビラ・ビアンカ」へ