この休みはどこかへ散歩へ行きますか。それなら六本木のサントリーホールへ行くのはどうでしょう。その前にちょっと寄り道します。サントリーホールの中庭の池には、ちょっとした仕掛けがあるのです。敷地の外とつながっているのです。仕組みが分かると思わず「へええ」と感心してしまいます。
神宮前―青山―赤坂―六本木―麻布(JAARA)は歩くだけで楽しい街。目的があれば歩くのがいっそう楽しくなりますね。
※ JAARA(ジャーラ)は[神宮前―青山―赤坂―六本木―麻布]の街の連なりを指す造語です。
§ 東屋のような
六本木の全日空ホテルから坂を上って、霊南坂教会に差し掛かると、道の端になにやら東屋(あずまや)のような小さな建物があります。
「なんだろう」と近づいて見てみると、水がわき出して流れています。
落ちこんだ先に水路があるようです。ビルの地下に広いスペースがあって、そこに水路でもあるのかなあと思います。
§ 行き着く先は
「何があるのか確かめよう」と表の方へ回ってみます。ちょっとした土手から切れ込む通路を行くと、その先にあるのはサントリーホール。中庭のカラヤン広場が広がり、奥の方に池が見えます。
池には、細い滝のような水がいく筋か落ちこんでいます。水の外周に沿った縁を通って真ん中の滝まで行ってみます。
上を見上げると……
先ほどの東屋の水は、この池に落ち込んでいたのでした。
カラヤン広場の動画がありました。
§ サントリーホールの水の流れのまとめ
たまたま見つけた小さな建物の下に湧き出た水が、サントリーホールの池につながり、広場を演出していました。まったく関係ないように見える場所を結び付けているのは、なんとも贅沢なしつらえです。街を歩くと思いがけない発見がありますね。きょうもいい一日になりそうです。
【 JAARAで散歩】これまでの「六本木で散歩」
▽芸術としてのベンチとベンチとしての芸術 六本木・けやき坂へパブリックアートを見に行く
▽若手アーティストの壁画を見に 六本木へ
▽ビルの谷間の神域 六本木・麻布でタイムスリップする
▽大画面の壁画の迫力 赤坂・六本木の地下鉄駅へ
▽雨に消える透明な椅子 六本木・けやき坂のパブリックアート
▽冬のイルミネーション さまざまなシーンを見に 赤坂・六本木へ