この休みはどこかへ散歩へ行きますか。街角の芸術作品=パブリックアート=を見に行くのはどうでしょうか。実は、麻布十番のさりげない場所にあるオブジェが、スゴイ人の手によるものなのです。米国ニューヨークの国立近代美術館(MoMA)が作品制作を依頼しちゃったりする芸術家です。今回はそのスゴイ人の作品を見に行きました。
神宮前―青山―赤坂―六本木―麻布(JAARA)は歩くだけで楽しい街。目的があれば歩くのがいっそう楽しくなりますね。
※ JAARA(ジャーラ)は[神宮前―青山―赤坂―六本木―麻布]の街の連なりを指す造語です。
§ ひと休みのかたわらに
麻布十番商店街の始まりというか終わりというか、六本木ヒルズ側の端にベンチがあります。そこに静かに作品が設置されています。
「NUNO」というタイトルです。麻布には「布」の字があり、かつては麻の布を産したからという説もあるようです。作品の上面は、布が波打っているようにも見えます。
断面がまっすぐ切り取ったようになっているので、上の面に工夫をこらした羊羹のひと切れのようにも見えます。作者は五十嵐威暢(いがらし・たけのぶ)さんという人です。
この五十嵐威暢さんについて調べてみるとスゴイ人です(プロフィル)。1944年生まれの彫刻家、デザイナー。作品はニューヨーク近代美術館など、世界30カ所以上の美術館に永久保存されているとのこと。多摩美術大学の学長もされていました(現在は名誉教授)。スゴイのは、ロゴなどのデザインです。
▽パルコパート3のロゴ ←ココ
▽MoMAのショッピングバッグ ←ココ
▽カルピスのロゴ ←ココ
▽旧明治乳業のロゴ ←ココ
「NUNO」の近くにはたばこの吸い殻があったり、飲み物の空き缶が放置されたりしています。階段に座って休憩のひと時を過ごした人は、作品の存在をそんなに気にしていなかったでしょう。でも、その人がカルピスウオーターや明治牛乳を飲んでいたとして、かつて見たことがあるロゴの作者と、かたわらの作品の作者が同じ人物だと聞いたらびっくりするでしょうね。
ベンチの反対側にも作品があります。
背の高い羊羹ですね。
§ 憩いの空間に浮かぶ
さらに進んで、環三通りとけやき坂の交わる辺りまで来ると、今度は五十嵐さんの大きな作品が現れます。
作品名は「KUMO」。1996年の設置です。
ベンチで休める憩いスペースを覆う木立と並んでいます。
木々の葉の緑を背景すると、雲のように見えますね。
§ スゴイ人の作品のまとめ
今回は、麻布十番商店街の西端にある五十嵐威暢さんのパブリックアートを見てきました。何げないところにあるオブジェが意外な人の作品とわかると興味がわいてきます。きょうもいい一日になりそうです。
【 JAARAで散歩】麻布十番でパブリックアートを見る散歩
▽母と子のきずな 麻布十番でパブリックアートを見る
▽人と人とのつながりを思う 麻布十番にパブリックアートを見に行く
▽小さいネズミの大きい存在感 麻布十番にパブリックアートを見に行く
▽潜在する記憶を音でたどる 麻布十番にパブリックアートを見に行く
【 JAARAで散歩】麻布十番で散歩
▽麻布十番に美味しいおやつを買いに行く
【 JAARAで食べ飲み】麻布十番で食べ飲み
▽ナポリのピザがおいしい麻布十番の「FANTASISTA DUE」へ
▽麻布十番の外観は高級、店内は仲間で楽しむモードの焼き鳥「ももたろう」へ