【 JAARAで散歩】表参道のちょっと気になるショーウインドウを見に行く

         

 
 
 表参道を歩くのはウインドウショッピングでもありますね。次々と現れるショーウインドウを眺めて歩くのは面白い。ウインドウがたくさんある中で、ちょっと気になるウインドウを紹介してみます。気になるといっても、とってもステキとか、とってもお得とかではありません。でもなぜか、ちょっと気になるんです。(2023.7.20)
 神宮前―青山―赤坂―六本木―麻布(JAARA)は歩くだけで楽しい街。目的があれば歩くのがいっそう楽しくなりますね。
※ JAARA(ジャーラ)は[神宮前―青山―赤坂―六本木―麻布]の街の連なりを指す造語です。

§ 向かい合う大ブランド

 隠田キャットストリートの東の筋は、表参道へ出るところで、ディオールとシャネルが向かい合っています。
 

 
 通りに面したショーウインドウも向かい合っているので、ディオールのウインドウには「CHANEL」の文字が反転して映っています。
 

 
 シャネルのロゴのウインドウには「Dior」が反転して重なっています。
 

 
 なんともほほえましい関係です。

§ 歴史的な石垣を背景に

 そこから東へ少し行くと、エルメス表参道があります。
 

 
 ウインドウのディスプレイは移り変わります。この日(2023年7月某日)は、シュールレアリズムを思わせる画面でした。
 

 
 ウインドウは格子に設置されていて、後ろに石垣が見えます。この石垣は、表参道が明治神宮の参道として敷設された当時、土留めとして築かれた石垣の一部なのだそうです。
 

 
 今はほとんど残っていない貴重な石垣なのでした。

§ 旗の長さが変わる絶妙さ

 エルメスといえばこの時期、表参道ヒルズの建物の上部に、旗の広告が並んでいました。
 

 
 いろいろな肌の色のモデルさんが登場しています。
 



 
 化粧品(ファウンデーション)の広告で、タイトルは「軽やかな肌、風の中で  HERMÈS, LE TEINT PREND L’AIR」です。
 

 
 フランス語の「teint(タン)」は、辞書をひくと「顔色」の意味。末尾にeが付いて女性名詞の「teinte(タント)」になると「色合い」の意味になり、これは英語の「tint」に通じます。「調子」のニュアンスもあります。
 「LE TEINT PREND L’AIR」は、顔の色合いの調子を整えるファウンデーションなのでしょう。
 
 ■フェイスメイクアップコレクション〈エルメス・プラン・エア〉|Hermès – エルメス-公式サイト
 
 表参道は、青山通りの交差点から歩きはじめると、暗渠となっている「渋谷川(旧穏田川)」に向かって下り坂です。坂に沿って建っている表参道ヒルズは、段々と背が高くなっていきます。
 それに合わせ、広告の旗も後半は丈が高い縦長の形になるのが絶妙です。
 

 
 その表参道ヒルズの入り口横にあるのがバレンチノ。ウインドウ越しのサイネージになぜか、いつも目が行ってしまいます。
 


 
 いろいろと目移りする表参道なのでした。

§ 表参道のショーウインドウのまとめ

 表参道のお店はみなそれぞれが個性を発揮して道行く人に呼び掛けているようです。そんな中で、あんまり目立たないながら、ちょっと気になるウインドウを紹介してみました。素敵なウインドウを眺めて、きょうもいい一日になりそうです。
 
【 JAARAで散歩】これまでの「神宮前で散歩」
▽原宿・表参道の歴史と広がりをたずねて 神宮前交差点へ
▽気鋭の書と大家の絵に圧倒される パブリックアートを見に明治神宮前<原宿>駅へ
▽並木150本に90万の光 2022冬のイルミネーションを見に表参道へ
▽デザイナーズマンションの先駆けを見に 神宮前の「ビラ・ビアンカ」へ