【 JAARAで散歩】表参道の飛び出す広告ビジョンから未来の映像世界を考える

         


 
 表参道を歩いていると、大型ビジョンからスマホが飛び出してきました。このように、普通に3Dのような映像を見せる技術、裸眼立体視の技術が進展しているようです。表参道にあるようなビジョンは今後も増えそうですし、裸眼立体視の技術はいろいろな活用が期待できそうです。未来の映像世界はどうなるのでしょう。
 神宮前―青山―赤坂―六本木―麻布(JAARA)は歩くだけで楽しい街。目的があれば歩くのがいっそう楽しくなりますね。
※ JAARA(ジャーラ)は[神宮前―青山―赤坂―六本木―麻布]の街の連なりを指す造語です。

§ めがねなし、裸眼で立体的に見える映像

 表参道にあるのは「表参道ヒットサイドビジョン」というビジョンです。写真に写っていない部分を含め、スクリーン6面が連動しています。
 

 
 映像が飛び出して見えます。
 

 
 表参道ヒットサイドビジョン」が完成~表参道交差点で6面シンクロ放映のサービス提供開始~
 
 この飛び出して見える映像、裸眼立体視と呼ばれている技術が使われています。これまでの3Dのように眼鏡をかけたりせず、裸眼で立体的に見えるようにしようというわけです。
 右目と左目の視差を利用する(微妙にずれている映像を見せる)などの方法があるようですが、ディスプレイの表示領域に余白をつくり、画面からはみ出しているように見せることで大きな効果を生んでいると思います。
 新宿のディスプレイの下の映像は、画面の区切りの周囲に黒いところがあるので、映し出しの手法が分かりやすい。
 

 
 この手のディスプレイは、いろんなところにあります。大阪駅にもあります。こちらの映像は、晴れてないと具合が悪そうです。
 

 
 この技術はずいぶん前からあるようで、下の韓国の動画は3年前にアップされていました。
 

 
 表参道のビジョンは6枚連動なので、それを生かせるのがスゴイ!まさに連動しています。
 

 

§ VRの世界、医療や暮らしの分野へ

 裸眼立体視の技術は広告のビジョンだけでなく、VR(Virtual Reality 仮想現実)をつくる手段としての展開のほか、医療や暮らしの分野での応用が考えられているようです。
 地図も3Dになりつつあります。
 

 
 このほうが分かりやすいでしょうかね。

§ リアルが何だか分からなくなるかも

 テレビ電話のシステムでも使われています。
 

 
 映像や音声の技術を使い、通信による対話でも、まるで対話者が隣の部屋に座っているみたいな感じになるようです。
 臨場感があってよいのですが、悪意を持って使われると困ったことになるでしょう。
 ディープフェイクのようにAIを使った加工をするとどんなことが起きるのか想像を絶します。作り出された世界を現実と勘違いして、落とし穴に落とされてしまうかもしれません。
 何がリアルで、何が作り物なのか。それがわからいない状況が、普段の生活の傍らに紛れ込んでくるような気がして、心配になってしまうのでした。
 

§ 表参道の飛び出すビジョンのまとめ

 考えてみれが、私たちがふだんやっているのが「裸眼立体視」そのものです。それを大切にして、いろいろなものを見ていきたいと思いました。さあ、いろいろと見ていきましょう。きょうもいい一日になりそうです。
 
【 JAARAで散歩】これまでの「神宮前で散歩」
▽原宿・表参道の歴史と広がりをたずねて 神宮前交差点へ
▽気鋭の書と大家の絵に圧倒される パブリックアートを見に明治神宮前<原宿>駅へ
▽デザイナーズマンションの先駆けを見に 神宮前の「ビラ・ビアンカ」へ