6月はヤマボウシの季節です。ハナミズキより少し遅れて、若葉が茂る中に白い花がこぞって開きます。花の形は均斉が取れ、なめらかでしなやか。夏の訪れの中で躍動する生命を感じます。派手ではありませんが、その凛とした姿を、しばしたたずんでゆっくりと、あるいは通りすがりの瞬間に、眺められる場所があります。
神宮前―青山―赤坂―六本木―麻布(JAARA)は歩くだけで楽しい街。目的があれば歩くのがいっそう楽しくなりますね。
※ JAARA(ジャーラ)は[神宮前―青山―赤坂―六本木―麻布]の街の連なりを指す造語です。
§ 自然と引き寄せられる樹の姿
赤坂中学校の方から桧町公園に入ると、いやおうなく目を引く大きなヤマボウシがあります。
樹の姿が美しい。花が美しい。その姿に自然と引き寄せられます。「ああ、ヤマボウシの季節なのだな」と。しばしたたずんでしまいます。
スマホで写真を撮っている人がいるのもうなづけます。
§ 道路に沿って咲いている
ちぃばすの麻布十番駅前バス停も、ヤマボウシの「マイ名所」です。一の橋の交差点、「一の橋公園」の近くです。
道路に沿って続いています。
道の反対側にも並んでいました。
§ 輝いて広がる白
白い花びらのように見えるのは、「苞(ほう)」と呼ばれるものです。真ん中のくちゅくちゅッとしたのが花の集まりで、それ全体を総合的に包んでいるので「総苞(そうほう)」と呼ばれ、その一枚一枚は「花弁」でなくて「総苞片(そうほうへん)」です。
この総苞片の先が尖っていたらヤマボウシ。先割れになっていたらハナミズキです。
ヤマボウシは漢字で「山法師」と書きますが、「四照花」とも書きます。白い総苞片が4つ広がり、輝いて見えるからでしょう
■苞 – Wikipedia
■花や実、紅葉まで楽しめる庭木!ヤマボウシの育て方から種類や魅力まで | LOVEGREEN(ラブグリーン)
§ 対になって立っている
青山一丁目交差点(地下鉄青山一丁目駅)から外苑東通りを下がってくると、銀座ウエストのカフェ「青山ガーデン」があります。この脇にヤマボウシの樹があります。
ここを通り越してさらに行くと、青山衆議院議員宿舎があります。その前のヤマボウシが立派です。
反対側の青山葬儀場の塀沿いにも、向かい側と対になるように立っていました。
わざわざ見に行かなくても、もう少し行けば国立新美術館、その先の六本木トンネルをくぐれば六本木ヒルズ。通りがかりに眺めてもいいですね。
§ ヤマボウシのまとめ
楚々としていて、凛としています。生命の躍動を感じる花です。生命の永遠を感じ取った人もいました。
四照花(やまぼうし)の一木(ひとき)覆(おほ)ひて白き花咲き満ちしとき母逝き給ふ 美智子
【 JAARAで散歩】赤坂で散歩
▽明治の軍人の気概に触れる 乃木坂の旧乃木邸へ
▽現代日本の建築を見に 青山通りを青山から赤坂へ